
想いを受け継ぎ、
地域とともに歩む薬局へ
田辺薬局株式会社 代表取締役社長
佐藤 淳一
Greeting
佐藤 淳一
田辺薬局は、1983年に神奈川県横浜市鶴見区の地で、創業者・田邉秀郎が1店舗目を開業したところから歩みを始めました。
当時は、まだ医薬分業が十分に進んでおらず、病院で薬を受け取るのが当たり前の時代。そのようななか「これからの医療には薬剤師の役割がますます重要になる」という強い想いから、あえて薬局としての独立に踏み切ったことが、私たちの原点です。
私自身がこの事業を引き継いだのは、平成初期のことでした。医療の現場で人と向き合う仕事を志し、薬剤師として田辺薬局に参画。事業を受け継いで以降は、ご縁をいただいた一人ひとりとのつながりを大切にしながら、地域の医療機関や患者さまとの信頼関係を丁寧に築き、現在では首都圏を中心に複数の薬局を展開。田辺薬局ブランドを共有する関連法人も、十数社にのぼるまでに成長いたしました。
田辺薬局が大切にしているのは「薬をお渡しするだけではなく、その先の暮らしまで見守り続ける」という姿勢です。
1995年には、まだ珍しかった有料老人ホームとの連携をスタート。薬剤師が施設やご自宅を訪問して、服薬管理や生活面のサポートを行う臨床的な支援の仕組みをいち早く導入しました。
また、「薬局は、地域で最も身近な医療機関であるべきだ」という信念のもと、医師の往診への同行や、大学との産学連携による薬剤師や薬局事務、登録販売者、管理栄養士などを含む医療関係者の育成にも取り組んでいます。介護保険制度が始まる以前から続けてきたこの在宅医療の姿勢は、今では田辺薬局の根幹のひとつとなっています。
現在の田辺薬局は、多くの薬局が実施している全国チェーン展開とは異なり「田辺薬局というブランドでありながらも、各店舗が地域のニーズや要望に対応できる柔軟性のある薬局」という、新しい運営スタイルを展開しています。
また、私たちは患者さまやそのご家族との対面での支援に重きを置いており、顔が見える関係性を大切にしながら、柔軟であたたかい医療を提供しています。どの地域でも「田辺さん」と親しみを込めて呼ばれる薬局でありたい。その思いを胸に、スタッフ一人ひとりが丁寧なサポートを心がけています。